排尿はトイレでできるのに、排便はトイレでできない…という
子どもは少なくはありません。
そのような子は便意を感じたら、誰もいないところへ隠れる、
決まった場所へ移動する、親や机にしがみつく、
普段はパンツなのにオムツにはきかえる、などの
独自のスタイルがあります。
見られるのが恥ずかしい、せっかく出そうなのに邪魔されたくない、
集中したい、トイレに座ることが怖い、など
その子なりの理由があります。
オムツが外れる時期は人それぞれです。
いつかは必ずオムツが外れる時がきます。
トイレを嫌がる理由を受け止めて、焦らずその子のペースで
進めていくことが大事です。
今は洋式トイレがほとんどだと思われます。
いきなり大人用の便座に座るのは困難です。
まずは補助便座やおまるを準備しましょう。
そして足を地についた状態でないと、いきんで踏ん張ることが
できません。
うまくいきめない時は踏み台やステップも準備しましょう。
補助便座やおまるを用意したら、すぐトイレに置くのではなく、リビングや遊び部屋で
触らせたり座らせたりして、いざトイレに置いても抵抗がないように慣れさせましょう。
その時に「ここでうんちをするんだよ」と声掛けもしましょう。
トイレに関する絵本を読み聞かせたり、ぬいぐるみを使ったごっこ遊びで、トイレでの一連の流れを
見せてあげると、イメージがわきやすくなります。
1日のルーティーンを決めて日課にすることが第一歩です。
子どもが排便するタイミングが分かっているならば、
そのタイミングでトイレに連れていきましょう。
食事の後30分~1時間はお腹が動くので便が出やすい傾向にあります。
入浴後、体が温まったあとに出る子も多いです。
朝起床した時、食事を食べた後は必ずトイレに座らせるようにすると
徐々に慣れてきます。
排便するタイミングが分からない、バラバラ…というときは、
まずは排便リズムを整えることが必要です。毎日決まった時間に起床、
食事、入浴、就寝。それが確立されると排便リズムが整ってきます。
排便は排尿に比べて、長い時間便座に座る必要があります。
トイレの中に1人でいるのが怖いという気持ちが排便を嫌がる理由になるかもしれません。
まずは保護者が一緒に付き添って、子どもの前に座って両手を握ってあげると安心でき、
いきみやすくなります。
逆に、保護者でも見られるのが嫌だ、という子どももいます。そのような場合は、
ドアを閉めてゆっくりと外から見守りましょう。
いきみ出したり、隠れたりするサインが見えたら、トイレに誘います。
その時に騒いだり急かしたりするとびっくりして、便が引っ込んでしまうことがあります。
優しくトイレまで連れて行き、オムツをそっと外しましょう。